
タクシー運転手は乗客の命を預かる仕事のため、法令に基づき運転者の健康管理が厳しく求められており、視力・血圧・睡眠時無呼吸症候群など特定の健康状態が内定に影響することがあります。
ただし持病があっても、医師の管理下でコントロールされていれば採用されるケースも多いため、正しく理解し準備しておくことが大切です。
なぜタクシー運転手には健康面での基準があるのか
旅客自動車運送事業者は、道路運送法などの法令に基づき、運転者の健康状態を把握し、健康に起因する事故を防止する義務を負っています。
国土交通省はこれを踏まえ、「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」のほか、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)対策マニュアル」「脳血管疾患対策ガイドライン」「心臓疾患・大血管疾患対策ガイドライン」「視野障害対策マニュアル」「飲酒運転防止マニュアル」などを策定し、事業者に健康起因事故の防止に向けた取り組みを求めています。
タクシー会社が採用時・入社後に健康状態を確認するのは、こうした法令・ガイドラインに沿った対応であるためです。
内定に影響しやすい主な健康項目
| 項目 | 確認される内容 | 関連するガイドライン等 |
|---|---|---|
| 視力・視野 | 普通第二種免許の適性検査基準(両眼0.8以上・一眼0.5以上など)を満たしているか | 視野障害対策マニュアル |
| 血圧・心臓疾患 | コントロールされていない高血圧や心疾患の既往がないか | 心臓疾患・大血管疾患対策ガイドライン |
| 脳血管疾患の既往 | 脳梗塞・くも膜下出血などの既往と後遺症の有無 | 脳血管疾患対策ガイドライン |
| 睡眠時無呼吸症候群(SAS) | いびきや日中の強い眠気などの自覚症状、スクリーニング検査の結果 | SAS対策マニュアル |
| 聴力 | 警笛や車内アナウンスが聞き取れるか | 健康管理マニュアル |
| 飲酒に関する問題 | 飲酒運転歴やアルコール依存の傾向がないか | 飲酒運転防止マニュアル |
※上記は国土交通省のマニュアル・ガイドラインが対象とする一般的な項目です。
実際の合否基準は会社や産業医の判断によるため、一律ではありません。
持病がある場合はどうすればいい?
- 面接や健康診断では、持病の内容を正直に申告する
- 事前に主治医へ「タクシー乗務(長時間の運転業務)が可能かどうか」を確認しておく
- 必要に応じて、主治医の診断書や意見書を準備しておく
- 服薬している場合は、眠気や集中力に影響する薬でないかを確認しておく
健康状態を偽って入社した場合、後から乗務停止になったり、万が一事故が起きた際に大きなトラブルにつながったりするリスクがあります。
持病があること自体が即不採用につながるわけではないため、正直に申告し、必要な情報を揃えて相談する姿勢が重要です。
面接全体の流れについてはタクシー転職の面接内容と合格率を徹底解説、体力面に不安がある場合の勤務形態の選び方については未経験者の勤務形態の選び方もあわせてご確認ください。
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内定前にできる準備
- 健康診断を事前に受け、自分の数値(血圧・血糖値など)を把握しておく
- いびきや日中の眠気が強い場合は、SASの可能性について専門医に相談しておく
- 生活習慣(体重・食事・睡眠)を整え、血圧や体調管理に取り組む
- 服薬中の薬がある場合は、薬剤名と処方の目的を整理しておく
- 年齢や体力に不安がある場合は、定時制など短時間から始められる勤務形態がある会社も検討する
年齢を重ねてからの転職でも大丈夫?
タクシー業界は他業種と比べて年齢を問わず活躍しやすい業界といわれますが、年齢が上がるほど健康診断の結果を丁寧に確認される傾向はあります。
とはいえ、これは「年齢だけ」で判断されるわけではなく、実際の健康状態や既往症のコントロール状況が重視されます。
不安がある場合は、事前にかかりつけ医へ相談したうえで応募先に率直に伝えるのが安心です。
よくある質問
A. 必ずしも不採用になるわけではありません。主治医の管理下で症状がコントロールされており、乗務に支障がないと判断されれば、採用されるケースも多くあります。
最終的な判断は会社や産業医によって異なります。
A. 国土交通省がSAS対策マニュアルを策定し、事業者に運転者の健康管理を求めていますが、検査の実施方法(問診・自己申告・簡易検査など)は会社によって異なります。
詳細は応募先に確認しましょう。
A. 入社時の健康診断費用を会社が負担しているケースが大半ですが、ごく一部の会会社によって異なる場合もあります。
求人概要や面接時に確認しておくと安心です。
A. 伝えるべきです。
特に眠気や集中力低下を伴う可能性がある薬剤は、安全運転に直結するため重要な確認事項です。
正直に申告し、必要であれば主治医の意見も添えて相談しましょう。
まとめ
タクシー運転手の採用で健康状態が重視されるのは、乗客の安全を守るための法令・ガイドラインに基づく対応です。
視力・血圧・睡眠時無呼吸症候群などが確認される主な項目ですが、持病があっても正しく管理・申告すれば採用につながるケースは多くあります。
不安がある場合は、事前に健康診断を受け、主治医に相談したうえで選考に臨みましょう。
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※本記事の内容は2026年9月時点の公表情報をもとに作成しています。
個別の合否基準や必要書類は会社によって異なるため、詳細は応募先および医師にご確認ください。




